トラック日本代表お出迎えレポ

 アテネ五輪閉会式を翌日に控えた8月28日土曜日、トラック日本代表選手団が15時頃に成田空港に到着すると聞いて、性懲りもなくお出迎えに行ってきた。お出迎えレポを書いたからにはお見送りレポも書くべき? ということで、記者会見もあったし、出発時と違ってあまりゆっくりしていられるような状況じゃなくて、ロクな写真もないんだけど、ま、せっかくなのでさらっとレポレポ。

 成田に着いたのは14時半過ぎだったか。なぜか昨日は警備が厳重で(特別警戒実施中とか書いてあった)、2週間前に行った時には運転手の身分証明書をチェックするだけだったのが、セダンに乗ってる人はトランクを開けて中をチェックされていた。うちはステーションワゴンなのでリアウィンドウから覗くだけで済んだけど。かと思えば駐車場がとても混んでいて第2ターミナル立体駐車場を素通りさせられ、道路を渡ったところにある屋外の駐車場に駐めさせられた。夏休みももう終わりってことで、帰国する人が多かったんだろうか?

トラック日本代表を待ち構えるメディアな方々
 第2ターミナルにたどり着き、到着ロビーを覗いてみたら、到着した人用の通路が確保されていて、周りに人が群がっていた。テレビカメラも何台か。15時20分到着予定の便だったので、まだもうちょっと時間があったけど、とりあえず下に降りて場所をキープ。と思ったら、すぐ左隣にガタイのいい兄さんが3人ほど、日本国旗を手に待っていた。ちらちらと様子を伺っていたら、手にした国旗には男子チームスプリントで銀メダルを獲った長塚選手を歓迎するメッセージが。旦那も私もそのうちの一人にどうも見覚えがあって、競輪選手だよねって話をしてた。こっそり話を聞いていたら、十文字という名前が。そうそう、アトランタオリンピックで銅メダルを獲った十文字貴信選手だ。十文字選手は長塚選手の高校の先輩なんだって。
 そうこうしているうちに競輪選手が大勢集まってきて、なんだか大変な状態になってしまった。競輪好きの人だったらヨダレ垂らすか失神するかしそうなことになってたんだけど、さすがに真横から写真を撮る勇気は私には(^^;。それにしても、ACCトラックアジアカップの時も思ったけど、競輪選手のガタイのいいことと言ったら。お尻や太もものがっちり具合に見るたびに新鮮な驚きが。
 もちろん銀メダリストを同業者が祝うとなればマスコミだって見逃すわけがありません。NHKはすぐ背後から、よその局は対面からカメラで狙ってた(左写真)。

 選手の乗った飛行機が成田に到着。入国審査もあるし、出てきたのはそれからずいぶん経ってからだった。この頃には、ファンやマスコミ、競輪関係者だけじゃなくて、どうも五輪代表選手が帰国するみたいだから、ちょっくら覗いて行こうかみたいな人も増え、なかなかにぎやかなことになっていた。集まったファンや関係者の数は、スポーツ放置、もとい、スポーツ報知によるならば約300人、毎日新聞によるならば約200人。間を取って250人といったところか。
 やっとこさ選手登場。出口のとこで一度は見えた選手達。通り過ぎてから一団になって出てきた。カートには荷物満載。スーツケース、スポーツバッグ、自転車の入った段ボール。余談だけど、五輪選手のスーツケース、スポーツバッグ、そしてもちろんユニフォームもすべて無償で提供されるもの。スーツケースはゴールド?ので、シドニー大会の時のと同じかどうかは不明ながら、スーツケースよりはスポーツバッグの方が使う機会が多いとは飯島選手の談。

 閑話休題。選手達がカートを押しながら歩いてきた。お隣では競輪選手達が大盛り上がり。一緒に「おめでとー!」と声をかけながらも、私は近すぎるとこから写真を撮ろうと必死。しかもblog用に携帯で写真を撮りつつ、デジカメで写真を撮るのも諦めきれず、じたばたした挙げ句に共倒れになってしまった。あーあ。撮れた写真は右のようなもの。わかんないよ、誰だか。いま思えば向かい側もしくはちょっと離れたところで構えてればよかったなぁと。まぁ大勢の競輪選手達(しかも私服)を間近で見るという滅多にない機会に恵まれたのはラッキーだったと思うけど。
 飯島選手が通りかかったのでとりあえず「お帰りなさい」「お疲れ様でした」と声をかける。
 皆さん、これから記者会見があるので、ゆっくり立ち止まるという感じではなかった。
spacer 伏見選手なんだが… 長塚選手だと思う。多分
伏見選手なんだが…。 長塚選手だと思う。多分。

 場所を移して宅配便カウンターのすぐ近くにいったん集合。近くにある個室で記者会見が行なわれるらしい。
 カウンター近くには自転車の入った段ボールが山盛り。1人1台だけではなく予備やら練習用のロードやらもあるので、かなりの台数が並んでいる。翌日鈴鹿ロードを控えた飯島選手はロードを持って帰宅したけど、他の選手達は宅配便で送っちゃうのかな。
 選手達はしばらくその場にたむろしていたけれど、スタッフに促され記者会見の会場へ向かった。チームスプリントの3人は銀メダルを首から提げて歩き出した。ぎ、銀メダルだ! 小市民の私は、舞い上がり気味でデジカメの電源を入れるも、電源が入るまで、シャッターが切れるまでのタイムラグでシャッターチャンスを逃してしまった。何を撮ってもダメダメの日だ。

選手達の荷物 しばし談笑 記者会見会場に向かう選手達
選手達の荷物。手前の段ボール3つは井上選手の自転車だ。 長旅の疲れも見せず、しばし談笑。 記者会見の会場に向かう選手達。

トラック日本代表を待ち構えるメディアな方々
 上の右端の写真で井上選手は首から銀メダルを提げている。…はいいんだが、手前の女性(多分大菅選手のトレーナーとかマネージャーとかそういう方だと思う)で肝心のメダル部分が隠れてて見えない。メダルを提げた伏見選手、長塚選手の写真もあるんだけど(右の写真ね)、いずれもメダルが確認できないのがなんとも。まぁ見慣れたストラップ、ということで勘弁してください。
 当然のごとく記者会見会場には入れなかったので、ニュース記事などから拾ってみるなら、それぞれ以下のようなコメントをしたらしい。

伏見「最高の状態で試合に臨めた。頼もしい仲間とチームを組めて誇りに思う。」
長塚「五輪発祥の地でメダルを取れて嬉しい。この3人で北京に出たい。」
井上「痛みはあったが、チームドクターや仲間のおかげで戦いに集中できた。」
大菅「自己ベスト、日本新が出せて満足。これからはトリノに集中します。」
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 飯島選手のコメントは掲載されていなかったが、「序盤からアタック合戦のようになり、数周目で逃げが決まってしまった。じっくり展開を読む作戦が裏目に出た」ってな話をしてくれた。現地は暑い日もあれば涼しい日もあったようで、暑い日でも湿度が30%前後なので日本よりはすごしやすかったとのこと。競技が終わった後はあれこれ観戦していたのかと思ったら、今回は選手のパスでは観戦できなかったんだって。一般人的には選手の宿舎で他の競技の選手達とコミュニケーションを取る機会なんてあるのかなと小市民な質問をしてしまいたくなっちゃったりするんだけど、あまりそういうわけでもないらしい。トラック選手と、それから大菅選手の部屋にヨットの女子選手が来てたから話をしたとかそのぐらいって話だった。

 ここには余計な情報かもしれないけど、調べたついでに書いときます。チームスプリントの3選手はご存知のように競輪選手。本業を休み合宿まで行なって挑んだアテネ五輪で自転車競技初の銀メダルを獲得。この労をねぎらって、日本自転車振興会などから功労金、日本競輪選手会から顕彰金が贈られることが決定したそう。総額は1億円以上にも上るという。1億を単純に頭割りして3333万。これが「ビッグレースの優勝賞金に匹敵する額」と聞いて言葉を失った。7月終わりにあったバイクナビGPのエリートオープンの優勝賞金10万円(ちなみに2位以下、10,000円、5,000円、3,000円、2,000円、1,000円)というのを思い出したから。性質がまったく違うものとはいえ、同じ自転車でこうも違うかと思うと愕然とする。絹代さんではないけれど、ロードももうちょっとお金の回るスポーツになってくれればいいのに。観客が直接お金を落とすことができるものではないだけに、一ファンとして何ができるのかがとても難しい。が、これはこの際あまり関係のない話だ。
 もうひとつ余計な情報として、伏見、長塚、井上の3選手は、西武園競輪場(埼玉県所沢市)で9月18日より開催されるオールスター競輪(GI)からレースに復帰するとのこと。
 以上、お出迎えレポとは無関係の情報でした。

 そんなこんなの(どんなや)記者会見が終わり、記者や選手がわらわら出てきた。競輪の3選手はスタッフの人に連れられてどこかに行ってしまって、私達がそこを後にするまで戻って来なかった。大菅さんはふと気づいたらもういなくて、記者会見が終わったら現地解散ってことで、バスに乗ってさっさと帰ってしまったんだそうだ。五輪選手といえども成田からはバスで帰るんだなぁ。まぁ当たり前っちゃ当たり前だけど。
 そこでやっと飯島選手とゆっくり話をすることができた。飯島選手もロード1台を持ってバスで帰るという。成田空港の混雑具合から、自転車が乗せられるかと心配そうだったので、半ば無理矢理車で送らせてもらうことに。親切なんだか押し売りなんだか…(^^;。しかもよりによって遠い駐車場に駐めさせられちゃったのよね。まず大荷物抱えてどうやってそこまで行ったらいいのかがわからない。いったん外に出てカートの整理をしていた人に尋ねると、立体駐車場を通ればカートのまま行かれるという。カートを押した飯島選手はエレベーターで、私達はエスカレーターで2階に上がり、連絡口を通って立体駐車場に渡る。んでもってエレベーターで1階に降り、通路を通り、道路を渡って駐車場にたどり着いた。遠いって。
 段ボールのままでは入らなかったため、ロードを箱から出して後ろに積んだ。ふむふむ。こーやって積めばいいのね(←素人さん)。
 土曜日の夕方ってこともあって首都高がとても混んでいて、久しぶりにびっちり渋滞にハマったけど、まぁなんとか無事にご実家まで送り届けることができた。
 翌日はシマノ鈴鹿に出場するため、午前4時半だかに集合で鈴鹿に向かうんだそうだ。お疲れ様です。台風の影響で雨がどうかなぁと心配したけど、風が強かったという表記しかないから(愛三掲示板、三船選手ダイアリーより)天気はもったんだろうか? ともあれお疲れ様でした。ゆっくり休んで疲れを取ってからまた次のレースを目指して頑張ってください。

 以上、簡単ながらお出迎えレポでした。

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