2005 ウィンターロードレース観戦レポ

あまりに長い前置き

 2月27日に修善寺は日本サイクルスポーツセンターの5kmサーキットで行なわれたウィンターロードを観戦してきた。そのレポートをさくっとまとめます。
 実は一昨日(レース当日)、blogにレポートをアップすべく、あまりの眠さに斜めになりつつも、かなりどうでもいいことも含めちまちまとまとめ、さーてアップと「投稿」ボタンをクリックしたら、あんまり長い時間放置しすぎたせいか、gooIDとパスワードを求める画面に戻ってしまったのであった。もちろんデータはパー。前にもこういうことがあって、最近は「投稿」ボタンをクリックする前に本文をエディタにコピペしたりしてたんだけど、この日はあまりに眠くてそれどころじゃなかった。
 その場でもう一度書き直せば書きやすかったんだろうに、頭が真っ白になってしまって寝逃げ。同じような文章が書けるかどうかわかんないけど、余韻が残ってるうちになんとかしよう。しようったらしよう。

 気を取り直して。
 前日J SPORTSのブンデスリーガ中継を見ていたため、布団に入るのが1時半頃になってしまった。私ってヤツは、おそろしく寝起きはいいんだけど、翌朝どうしても早く起きなきゃいけないって時に、なかなか寝付けなかったり、あるいは目覚まし鳴るのイヤさに朝方眠れなくなったり10分置きに時計を見たりすることがある。この日がちょうどそんな感じで、多分2時間ぐらいしか寝てないんじゃないか。まぁ朝起きた時眠かったのなんのって。それでも何とか布団から這い出して、身支度を整えて6時過ぎに家を出た。

 前日布団に入った後で、そうそう、使い捨てカイロを持っていくのを忘れないようにしなきゃと思った。思ったけど、わざわざ布団を出る気にならなくて、翌朝起きるためにセットした携帯のアラームで「使い捨てカイロ」とメッセージが表示されるように設定。それでももしかしたら見ないで止めちゃうかもしれない。ということで、携帯のスケジュール機能で5時半に「使い捨てカイロ」と表示されるようにし、ついでにPCのメールアドレスの方に「使い捨てカイロ」とメールを送った。おかげで使い捨てカイロは忘れずに持ったし、挙動不審気味(時々熱暴走したり、止まらなかったりする)のストップウォッチ、筆記用具、暖を取るために水筒にお茶も詰めた。防寒具よし、観戦グッズよし、と確認して家を出たはずなのに、なぜかもっとも大きい持ち物、夕べ充電して朝起きてから電池を入れてバッグに入れるとこまでしたEOS Kiss Digitalを忘れた。気づいたのは藤沢あたりまでたどり着いた頃だっただろうか? もう戻れない。ま、いつものCyber-shotは忘れずに持ってきてたからOKとしよう。
車の中から撮った雪国な光景
 すでにレース以前の問題でかなり長いこと書いてるけど、レース以前のことでどうしても触れておかなきゃいけないことがもう一つある。それは天候による道路状況のこと。
 前日、横浜あたりでは雪がちらついた程度だったが、湘南以西ではかなりまとまった雪が降ったらしい。家を出る前に見た交通情報で東名が大井松田〜沼津間が凍結のために通行止めだといっていた。その後、J-WAVEを聴いていたら(Saschaさんの番組だ)、箱根スカイライン、箱根新道も通行止め。ひゃ〜と思いながらもとりあえず修善寺目指して突き進む。
 平塚あたりからなんだか景色が変わってきた。富士山が裾野まで真っ白だよ、とか言ってたら、それどころか遠くに見える山々はほぼ真っ白。っていうか、周りを見回しても木々や屋根が真っ白なんですが…。
 さらに突き進み、箱根方面まで来たらあたりは雪景色だった。毎年スキーに行くけれど、地球温暖化のせいか、ここしばらくちゃんとした雪道を走ることすらあまりなかった。なんかスキーに行く時よりよっぽど雪国らしい光景だってばさ。思わず携帯で写真を撮ってblogにアップ。普通に雪国ですがな。

 チェーンは積んでたし、スタッドレスタイヤを履いてたから、無事たどり着きはしたけれど、ホントにやるのかね、ホントに来てるのかねって半信半疑。が、サイクルスポーツセンターのゲートをくぐって駐車場が見えるとこまで来たら、ミヤタスバルのキャラバン発見。黄色いジャージもちらほら見える。
 入場口近くで西村選手に会った。思わず「ホントにあるんですか?」と尋ねたら「スタート時間が遅れるみたいだけど、やるようです」との返事。や、や、やっぱやるのか(^^;。
 ミヤタスバルのキャラバンの近くに車を止めたら、監督に「まさか今日来るとは思わなかった」と言われ(笑)。いやいや、フル参戦の初戦とあらば来ないわけにはいかないでしょう。
 今年新加入の4名の若手選手の中では、1月にお邪魔させてもらったナショナルチーム?の南伊豆合宿で森山選手と会ったことがあるだけ。残りの3選手とは今回が初顔合わせ。監督がわざわざ紹介してくれて恐縮です。
 と長い前置きはさておいて。

レース本番

 路面コンディションが悪かったのと交通アクセスの乱れもあって、レースは30分遅れのスタートとなった。5kmサーキットを逆回りで10周するコース設定だったのが、最初の1周はローリングスタートということになった。

 ミヤタスバルは合宿明けでフルメンバーでの参戦だったんだけども、他の有力チームは海外遠征だったり合宿だったりでほとんど参加していなかった。愛三の江下選手、NIPPOの池本選手、ブリヂストン・エスポワールの選手がちらほらといった感じ。
 さすがに寒いけど、天気がいいのだけが救い、と思っていたら、レースが始まる頃にはいい感じの曇り空になっていた。寒いぢゃないか。

 前述の通り、1周目はローリングスタート。例のごとくの三船選手?の「っしゃーっ」の掛け声とともに集団はまったりとスタートした。

スタート前の集団の様子 1周目はローリングスタート
スタート前の集団の様子 路面のコンディションが悪かったため、1周目はローリングスタートだった

なんとも寒々しい日本CSC
 どこで観戦するか迷ったけど、雪のおかげでいつものMTBコースを突っ切ってショートカット、という手が効かないため、進行方向にちょっと上ったあたりで観戦することにした。
 あたりはその名の通りウィンターロードだ。

 アナウンスを聞きそびれたんだけども、1号橋だか2号橋だか、1周目終盤の橋から実際のレーススタートとかいう話で、1周目が終わり、スタート地点に戻ってきた時には、中川選手の逃げが決まっていた。タイム差は10秒ほどだったか。

 後で知ったんだけども、このレース、たとえ優勝しても、プロ登録の選手には賞金は出ないそうな。ただし、周回賞だけはもらえるので、ミヤタスバル的にはとりあえず周回賞を稼ぎ、優勝は他の選手で狙うというもくろみだったらしい。
 ちなみにミヤタスバルでは三船選手と中川選手がプロ登録。見分け方?としては、スタートリスト、リザルト、チームプロフィールなどに載っている登録地を見て、都道府県名ではなく「JPCA」と書かれているのがプロ登録の選手だ。「JPCA」は日本プロフェッショナルサイクリスト協会の略称。ってなもんで日本のレース事情豆知識でした。
 ってなことを書いていると一生終わらないのでさっさと先に進もう(^^;。
序盤に逃げを決めた中川選手
 中川選手は、2周目は京葉工高の湯浅選手、3周目は沼田選手(リザルトに所属チームが書いてない〜)とともに、それぞれ集団に20秒弱の差をつけて逃げ続けるも、その後集団に吸収(右は3周目の中川選手)。
 次にスタート/フィニッシュ地点に戻ってきた時には、再びミヤタスバルの選手が逃げていた。誰かと思ったら、レース前にアキレス腱が痛むと言っていた綾部選手。
 雪が舞い始め、思わず「チマコッピかここは」「いや、伊豆コッピだ」なんかいうくだらない冗談を交わしたくなる寒い状況の中、綾部選手は単独で逃げ続けた。

 そんなこんなの状況の中、ヴィテスの選手と併走してアドバイスをしたりしていた市川雅敏さんがわれわれの目の前を「♪ゆーきやこんこん♪」と大声で歌いながら軽々上って行きました。いや、休み休み走ってたにしても、レースやってる他の誰よりも走りが軽かったよ。まだまだ現役イケるんじゃないか?なんてなことを思ってしまった一瞬だった。

 背後では、三船選手らベテラン選手がきっちりと逃げをつぶしていた。合宿で疲労がたまっていたのか、新加入の若手選手たちは一人、また一人と脱落。スタート/フィニッシュ地点で先頭から5分以上差がついていたらタイムアウトというルールだったらしく(らしく?(^^;)、森山、津末、水尾、それから今回の合宿から本格的に乗り始めた西村の各選手がタイムアウトでDo not Finish。最後まで踏ん張っていた高野選手も集団から遅れてしまった。

単独で飛び出し、リードを広げた綾部選手 集団はミヤタスバルがコントロール めっちゃ軽々坂を上る市川雅敏氏
単独で飛び出し、リードを広げた綾部選手 集団はミヤタスバルがコントロール。逃げる選手はきっちりチェック めっちゃ軽々坂を上る市川雅敏氏。強すぎる監督って選手的にどうなんだろう?

 関係ないが、タイムアウトになってしまった西村選手。ダウンのためにもう1周しようとしているところに後ろから先頭の綾部選手が。栗村監督が「西村、(綾部を)引くなよ」と言ったら、「はい、引いてもらいます」って言ってたのが妙におかしかったです(笑)。もちろん念のために申し上げておくならば、両方とも冗談ですのでそこんとこよろしく。

綾部選手、歓喜の瞬間
 途中下りでコースアウトしかけた瞬間もあったという話だが、綾部選手は順調にリードを広げ、最後の周回では1分以上の差に。
 結局そのまま逃げ切って今季初戦を勝利で飾った。

 集団先頭はブリヂストンエスポワールの村山選手、3位は法政大学の島田選手、4位
は京葉工高の湯浅選手、5位はミヤタスバルの柿沼選手。でもって目的の周回賞は最初の2周分を中川選手、残りを綾部選手が取ってミヤタスバルが独占という結果だった。

 有力チームの有力選手が出場していなかったとはいえ、怪我から復帰後初、しかも本調子でない中での綾部選手の勝利は、本人にとってもチームにとっても喜ばしいことだっただろう。もちろんそりゃ私達だってめっちゃ嬉しかったよ。ずっと待ってた瞬間だから。
 幸先いいスタートとなった2005年。まずはアキレス腱の痛みを治してもらって、いい結果を出していってもらいたい。とても気持ちの強い選手だと思うので、調子さえ上がってくればきっと結果を残してくれるはず。
 また、メンバー全員が集まった合宿の成果もあってか、チームがまとまっていていい雰囲気だったのもまた嬉しかった。今年はやってくれるかも、そんな予感を感じた2005年シーズン幕開けのレースだった。

 ちなみに公式リザルトによるなら天候は曇りで気温8度とのこと。数字だけ見ると、まぁ普通の2月の気候だよねって感じだろうけど、それには現われないつらさがあった。伊豆コッピ、恐るべし。しかし、2年連続で観戦して至った結論が「ウィンターロードはやっぱり寒い」ってのはどうかと思うよ、我ながら(^^;。
 帰りがけ、車の中でもぐもぐごそごそやっていて、何気なくフロントウィンドウ越しに外を見やったら、ミヤタスバルメンバー全員がこちらを向いて勢ぞろいしてかなりビビる。慌てて外に出てみたら監督に促された森山選手の号令で「ありがとうございましたーっ」なんか言われ、ひゃ〜〜〜な感じでした。いやいやこちらこそ、楽しませてもらいました。今年は去年以上に出没するかと思いますが、どうぞよろしくお願いします。って誰に言ってるんだか(^^;。

 帰る頃には東名高速の通行止めも解除されてさっさと帰れるかと思ったら、「夕方になる見込み」とのこと(結局、上り下りともに午後2時過ぎには解除されたんだけどね)。天気も回復してきて、行楽日和めいてきた日曜の午後、道路はもちろん渋滞中。昼過ぎにはCSCを後にしたのに、帰宅したのは5時近かったことを記してレポートを締めくくりたいと思います。

 え? レースよりヨタ話が多い? いつものことです(^^;。

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