2004 Giro d'Italia 第3ステージ

 ジロ4日目にして前半の山場が。第3ステージは、ポントレーモリからコルノ・アッレ・スカーレまでの191kmで、前半に2級、後半に3級の山岳ポイントがあり、ラストは標高1471m、最大勾配14%の山頂ゴールとなっている。ゴール地点のコルノ・アッレ・スカーレはアルベルト・トンバが本拠地としているスキーリゾート。山頂には雪が残って真っ白だ。さぶっ。
 でもってこの山の中腹にあるのがサエコの本社工場。従業員総出で声援を送っていたそうな。

 この日の最初のアタックは、テナックスのレンツォ・マッツォレーニ(サエコのエディ・マッツォレーニとは兄弟なんだそうだ)。誰も反応せず、単独で逃げを決めた。マッツォレーニは徐々にタイム差を広げ、集団とのタイム差はなんと12分強。1つ目の山岳ポイント、インテルジロポイント、2つ目の山岳ポイントをトップで通過してポイントを稼いだ。が、もちろんこのまま逃げ切りとはならなかった。
 レンツォ・マッツォレーニは残り18kmの地点で集団に吸収された。実に130km以上に渡る単独の逃げだった。直後にデナルディのレオナルド・ジョルダーニがアタック。これにテナックスのニコラ・ローダが反応し、しばらく2人で逃げ続けた。が、まずローダが脱落。単独で逃げていたジョルダーニもラスト11kmで集団に吸収。…されたかと思ったら、フォルマッジピンツォーロのジュゼッペ・ムラリア(表記は合ってるのか?)がカウンターアタック。それも長くは続かず、そこからは総合優勝争いに絡む真の強者の戦いとなった。
 ここまでの時点でクワランタ、チッポリーニ、バクステット、ペタッキ、マキュアンらがすでに先頭集団から脱落していた。残り40人ほどになった集団の先頭はサエコが勢揃いでコントロール。マリアローザを身に着けたマクギーも脱落した。
 そして勾配がますますきつくなる残り3km地点で昨日ステージ優勝したダミアーノ・クネゴ(サエコ)がアタック。このアタックでライバルの反応を見たのか、残り2kmの地点で今度はジルベルト・シモーニ(サエコ)がアタック。あっという間にクネゴを捕らえ、そのままかわしてリードを広げる。クネゴはポポヴィッチが先頭を引く追走集団に戻り、集団の監視役となった。この集団にいるのはクネゴ、ポポヴィッチ、フィグエラス(チェラミケ)、ペッリゾッティ(アレッシオ)、ノエ(アレッシオ)、マッツォレーニ(もちろん逃げてたレンツォの兄、エディの方。サエコ)。ガルゼッリはさらに遅れ、懸命にこの集団を追っている状態だ。
 シモーニはそのまま逃げ切り、胸の「Saeco」の文字を指差しながらゴールした。そして、2番手集団のトップはクネゴ。サエコのワンツーフィニッシュとなった。

 リーダージャージを着たブラッドリー・マクギーはトップから2分21秒差でゴール。総合首位の座をディフェンディングチャンピオンのジルベルト・シモーニに譲り渡すこととなった。シモーニは山頂ゴールでのポイント15ポイントを獲得し、山岳賞でもトップに立った。ポイント賞ジャージはダミアーノ・クネゴ(サエコ)、インテルジロ賞ジャージはクレッチェンソ・ダモーレ(アクアエサポーネ)がそれぞれ手中に収めた。

●ステージ順位
順位名前チームタイム
1Gilberto Simoniサエコ5.46.09
2Damiano Cunegoサエコ0.15
3Franco Pellizottiアレッシオ0.16
4Giuliano Figuerasチェラミケパナリア
5Yaroslav Popovychランドバウクレジット
6Eddy Mazzoleniサエコ0.32
7Gerhard Trampuschアクアエサポーネ
8Stefano Garzelliヴィーニカルデローラ0.34
9Dario David Cioniファッサボルトロ
10Andrea Noe'アレッシオ
spacer
●個人総合
順位名前チームタイム
1Gilberto Simoniサエコ14.13.58
2Damiano Cunegoサエコ0.13
3Yaroslav Popovychランドバウクレジット0.21
4Franco Pellizottiアレッシオ0.29
5Gerhard Trampuschアクアエサポーネ0.41
6Giuliano Figuerasチェラミケパナリア0.45
7Dario David Cioniファッサボルトロ0.52
8Serguei Gontcharデナルディ0.58
9Stefano Garzelliヴィーニカルデローラ1.05
10Eddy Mazzoleniサエコ1.06

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