2004 Giro d'Italia 第8ステージ

 ジロ・デ・イタリア第8ステージは、ジッフォーニ・バッレ・ピアーナからポリコーロの214km。前半は細かなアップダウンが続く。73.1kmに3級の山岳ポイントがあり、道のりのちょうど半分ほどのところにこのステージで一番標高が高い箇所(標高896m、かしら かしら?(^^;)があり、あとはおおむね下り基調、ラストちょこっと平坦って感じ。

 この日、アムステルゴールドレース、フレッシュワロンヌ、リエージュ〜バストーニュ〜リエージュと立て続けに勝利を収めたダヴィデ・レベリン(ゲロルシュタイナー)が未出走。ステージ優勝を狙っての出場だったんだろうけど、さすがに疲れが出たんだろうか?

 この日の天候は曇り。風が強かったらしい。この日は序盤から多くのアタックがあった。そして、50km過ぎ、Scorzoの山頂でアレッサンドロ・ベルトリーニ(アレッシオ)、フリオ・ペレス(チェラミケパナリア)、マルコ・ベーロ(ファッサ)、マリアーノ・ピッコリ(ランプレ)、ジャッキー・デュラン(ランドバウクレジット)、マルロン・ペレス(コロンビアセッレイタリア)の6人の逃げが決まった。ををー 逃げの集団にジャッキー・デュランの名前を見かけるとなぜか嬉しい私ではあった。なぜだ?(笑)
 73.1km地点の山岳ポイントは、ペレス、ベルトリーニ、ピッコリの順で通過。そして6人の逃げは、112km地点のインテルジロポイントを通過する際もまだ続いていた。ここは、ピッコリ、マルロン・ペレス、ジャッキーデュラン、マルコ・ベーロ、フリオ・ペレス、ベルトリーニの順で通過した。ラストのスプリント勝負に備え、後続の集団がペースを落とす中、先頭集団は集団とのタイム差を7分以上にまで広げた。この6人の中で、総合の順位が一番上なのは、クネゴから5分10秒遅れの28位につけたマルロン・ペレスだ。というわけで、この時点ではマルロン・ペレスが仮想リーダージャージ。が、大集団が6人の逃げを放っておくはずもなく、タイム差は徐々に縮まり、ラスト19kmの地点で吸収。そしてまたひとつの大きな集団でのスプリント勝負の様相を呈してきた。
 集団の先頭には例のごとくのファッサトレイン。これはまたペタッキ必勝パターンだろうか? マリアローザを着たクネゴを擁するサエコは、前過ぎず、後ろ過ぎずの安全な位置取りのためにトレインを作っている。
 残り5km。ダモーレを擁するアクアエサポーネ、バクステッドを擁するアレッシオのトレインがファッサのトレインに取って代わった。が、それも長くは続かず。ファッサのアシストが5人にペタッキが6番手。マキュアンやマクギーもいい位置につけている。
 残り2kmの地点でデナルディのガスパッレがアタック。しかし決まらず。
 残り1km。ファッサのアシストが2人いて、ペタッキはすでに3番手。ダモーレ、ポラックがすぐ背後につけている。マキュアンはちょっと遅れてしまった。
 最終コーナーを抜けて、残り400mの地点でペタッキ加速。マキュアンが追いすがるもペタッキの速さには及ばず、あっという間のジロ4勝目を手中に収めた。
 マキュアンはペタッキに続く2位に入ったのだが、チームメイトがプッシュした(というか、トラック競技のマディソンに、後ろから来た選手と手と手をつなぎ、つないだ手をひっぱって、その勢いで前に投げ出して加速させる技?があるが、そんなことが行なわれたらしい)ことが判明。大集団の一番下の順位、117位に降格させられてしまったそうだ。…それでも勝てない相手、ペタッキってのは…。
 去年も思ったけど、ペタッキの強さは並じゃない。向かうところ敵なしって感じだ。チーム体制も磐石だし、こうなったらステージ最多記録を更新していただくしかないのかしらん…。まだまだしばらくおおむね平坦のスプリンター向けステージが続く。これから何度ペタッキ勝利のシーンを目の当たりにすることになるのか。楽しみなような怖いような…。

 第6ステージ終了時点の個人総合は、1位シモーニ、2位は13秒差でクネゴ。この日、クネゴがステージ優勝したことで、ゴール時のタイム差は3秒差ながら、ボーナスタイム20秒を獲得してクネゴが総合トップに立った。そしてゴール地点で15ポイントの山岳ポイントを稼いだクネゴがマリアヴェルデ(山岳賞ジャージ)もゲット。インテルジロ賞はストラッツェール、そしてポイント賞はペタッキのまま変わらずという結果となった。

 どうでもいいが、クワランタのヘルメットがなかなかすごい。サッキ隊長を髣髴とさせるヘルメットではあった。

★ マリアローザ(個人総合)
ダミアーノ・クネゴ(サエコ)
★ マリアヴェルデ(山岳賞)
ダミアーノ・クネゴ(サエコ)
★ マリアアッズーラ(インテルジロ賞)
マッシモ・ストラッツェール(サニエルデュバル)
★ マリアチクラミーノ(ポイント賞)
アレッサンドロ・ペタッキ(ファッサボルトロ)
●ステージ順位
順位名前チームタイム
1Alessandro Petacchiファッサボルトロ4.52.49
2Tomas Vaitkusランドバウクレジット
3Olaf Pollackゲロルシュタイナー
4Marco Zanottiヴィーニカルデローラ
5Jan Svoradaランプレ
6Alexandre Usovフォナック
7Zoran Klemencicテナックス
8Alejandro Albert Borrajoチェラミケパナリア
9Alberto Loddoサニエルデュバル
10Robert Forsterゲロルシュタイナー
spacer
●個人総合
順位名前チームタイム
1Damiano Cunegoサエコ37.54.37
2Gilberto Simoniサエコ0.10
3Franco Pellizottiアレッシオ0.28
4Yaroslav Popovychランドバウクレジット0.31
5Giuliano Figuerasチェラミケパナリア0.52
6Serguei Gontcharデナルディ1.08
7Dario David Cioniファッサボルトロ1.10
8Stefano Garzelliヴィーニカルデローラ1.15
9Andrea Noe'アレッシオ1.17
10Eddy Mazzoleniサエコ1.29

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