2003年ニュースフラッシュ(海外編) |
久々に更新したと思ったら、こんなニュースでとても残念です。
一昨年までバネストで活躍していたスペインのクライマー、ホセマリア・ヒメネス急逝のニュースが入って来ました。ここ数年、うつ病でレースに出られず、結局そのまま引退したらしいという情報は耳にしていた。端正なルックスとフランクな人柄(もちろんメディアを通してしか知らないけど)で好きな選手の一人だったし、私自身うつ病で会社を休職した経験があるので、どんな病状なのかなぁとずっと気にしてきた。それがまさかこんなニュースを知ることになろうとは…。本気でショックでした。心筋梗塞、という話だけれど、解剖結果はまだ出ていないとのこと。とても人気があった選手だけに、スペイン国内では大変なことになっているだろうなぁと。ともあれ、ご冥福を心からお祈りいたします。
それにしても今年は哀しいニュースが多い。しかも若くして亡くなる人が多くてとてもつらい。来年はこんな悲報を耳にせずに済むことを祈りたい昨今です…。 (2003年12月8日)
昨日、来年のツール・ド・フランスのコースなどを発表する、プレス向けのプレゼンテーションが行なわれた。
開催日は7月3日から7月25日までの23日間。コースの総距離は3,395kmで今年とほとんど変わらない。プロローグは個人TTで、個人TTは全部で3回(プロローグも含む)、例のごとくチームTTが1回設定されている。平坦なステージが11ステージ、山岳が6ステージ(うち山岳でのゴールが3ステージ)となっている。今年のツールがフランスを時計回りに回るようなコース設定だったのに対し、2004年は逆周り、山岳はピレネー、アルプスの順で通ることになる。
で、詳細はオフィシャルサイトに掲載されているので、そちらをご覧いただくとして、まず目に付いたのが今ツールのグランデパール(スタート地点、と説明するぐらいなら最初から書けばいいのに(^^;)がベルギーのリエージュだってこと。第1ステージ、第2ステージ、それから第3ステージのスタート地点までがベルギーというコース設定になっている。ベルギーというと、パリ〜ルーベでお馴染みのゲコゲコガコガコした石畳が有名だけども、そういう道も走るってことかな。あ、Nacoさん情報によるとパリ〜ルーベの石畳がコースに組み込まれるそうです。さすがNacoさんだ。
それから、「んあ?」と思ったのが第16ステージの個人TT。ゴール地点がラルプデュエズ! 距離は15kmと短いものの、標高差1090mですって。ひょえええ(^^;。
果たして2004年のツールはどんなことになるんだろうか。来年も見逃せないレースになりそうです。 (2003年10月24日)
18日、UCIワールドカップ最終戦となるジロ・デ・ロンバルディアが行なわれた。大まかな展開だけをさくっと紹介。
この日、最初に動いたのはフォルマッジのMatteo Cappe'とメルカトーネ・ウノのFrancesco Bellotti(ノンプロらしい)の2人だった。集団は2人の逃げを容認、大きなアドバンテージを得た。が、Cappe'は途中で脱落、Bellottiが単独で逃げることとなった。一時は14分にまで広がったタイム差も、サエコとラボバンクの追い上げにより徐々に縮まり、Bellotiは162km逃げた後でSelvinoのふもとで捕まった。
Selvinoの上りで集団を強力に引いたのはラスムセン(ラボバンク)。続いてボーヘルト(ラボバンク)が速度を上げ、それに反応したフレチャ(iバネスト)、モース(フォナック)、ビシオソ(オンセ)、バルトリ(ファッサボルトロ)、サストレ(CSC)、シンケヴィッツとベッティーニ(クイックステップ)らと集団との間にギャップが生じた。
残り50kmの地点でフアンアントニオ・フレチャがアタック。ペロン(CSC)、デン・バッカーとツベルク(ラボバンク)が後に続いた。ここからデン・バッカーが脱落。3人で協力してタイム差を広げた。
それを追うのはバルトリ、フリーゴ、シンケヴィッツ、セラーノ(オンセ)、フリーゴ、ボーヘルト、ガルシア・カサス(ビアンキ)らの集団。バルトリのチームメイト、フリーゴの強力な引きもあって、残り20kmの地点で逃げの3人が捕まる。そして、ベルガモの平坦な地形を利用し、バルトリがアタック。ロペボゼッリ(コフィディス)がこれに反応した。2人は集団とのタイム差を徐々に広げ、残り10kmの地点でのタイム差は1分10秒。リードを保ったまま2人でのスプリント勝負と相成った。
残り500m。ロペボゼッリが先行し、バルトリはぴったりとマーク。残り250mといったあたりでバルトリがロペボゼッリをかわし、そのままゴール。2年連続のジロ・デ・ロンバルディア優勝を決めた。
続いてバルトリのチームメイト、ダリオ・フリーゴが単独でゴール。4番手争いはラボバンクのベアト・ツベルクが制した。また、チームメイトのマイケル・ボーヘルトは10位に入り、16ポイントをゲット。これにより、第9戦終了時点での総合2位のヴァンペテヘムを1ポイント上回り、2位と3位が入れ替わった。
そういえば、去年のジロ・デ・ロンバルディアの放送の際、解説の栗村さんが、同じく解説で出演していたファッサのマッサーの中野さんだったか、メカニックの永井さんだったか(ごめんなさい、失念しました。どっかにビデオが転がってるはずだから確認すればいいんだけど)に「バルトリというと、表彰台で両手を挙げた時にお腹が見えるのが気になってしょうがない。今度本人にもうちょっと長いジャージを着るように言っといてください」と言ってたのを思い出す。今年はどうだったのかなぁと、どうでもいいにもほどがあることを思ってしまった私でした(^^;。 (2003年10月19日)
順位 | 名前 | チーム | タイム |
---|---|---|---|
1 | ミケーレ・バルトリ | ファッサボルトロ | 6.29.41 |
2 | アンジェロ・ロペボゼッリ | コフィディス | 0.02 |
3 | ダリオ・フリーゴ | ファッサボルトロ | 1.35 |
4 | ベアト・ツベルク | ラボバンク | 1.47 |
5 | ミゲルアンヘル・マルティン・ペルディグエロ | ドミナヴァカンツェ | |
6 | セドリック・ヴァスール | コフィディス | |
7 | セルゲイ・ゴンチャール | デナルディ・コルパック | |
8 | パトリック・シンケヴィッツ | クイックステップ | |
9 | グィド・トレンティン | コフィディス | |
10 | マイケル・ボーヘルト | ラボバンク |
この結果を受けて、2003年のUCIワールドカップの最終順位は以下のようになった。
順位 | 名前 | チーム | タイム |
---|---|---|---|
1 | パオロ・ベッティーニ | クイックステップ | 365pt |
2 | マイケル・ボーヘルト | ラボバンク | 220pt |
3 | ペーター・ヴァンペテヘム | ロット・ドモ | 219pt |
4 | ダヴィデ・レベリン | ゲロルシュタイナー | 187pt |
5 | エリック・ツァベル | テレコム | 186pt |
6 | ダニロ・ディルーカ | サエコ | 140pt |
7 | ミルコ・チェレスティーノ | サエコ | 139pt |
8 | ダニエーレ・ナルデッロ | テレコム | 124pt |
9 | ミケーレ・バルトリ | ファッサボルトロ | 124pt |
10 | フランチェスコ・カーサグランデ | ランプレ | 123pt |
11 | ルカ・パオリーニ | クイックステップ | 106pt |
12 | フランク・ヴァンデンブルック | クイックステップ | 92pt |
13 | ミケーレ・スカルポーニ | ドミナヴァカンツェ | 88pt |
14 | セルゲイ・イワノフ | クイックステップ | 79pt |
15 | ヴィアチェスラフ・エキモフ | USポスタル | 74pt |
16 | イゴール・アスタルロア | サエコ | 71pt |
17 | ハビエル・パスカル・ロドリゲス | iバネスト | 68pt |
18 | ベアト・ツベルク | ラボバンク | 62pt |
19 | ステファノ・ザニーニ | サエコ | 54pt |
20 | アンドレア・ノエ | アレッシオ | 46pt |
日本時間の13日午前0時27分現在の情報です。現在、全長260.4km(12.4kmのコースを21周する)の95kmを過ぎたあたり。オランダのKoos Moerenhoutが単独で逃げていて、1分後ろにコロンビアのヴィクトル・ウーゴ・ペーニャがこれまた単独で、さらにその背後にノルウェーのBjornar Vestol(「o」は2つとも上に点々のついた文字)が単独で逃げている状態。先頭のMoerenhoutと集団とのタイム差は2分10秒という状態。
テキストライブをさくっと眺めただけだけども、最初の周回と2周目あたりで落車が発生。最初の落車でポポビッチ(ウクライナ)、次の落車でロシアのメンショフ、フランスのフランク・ルニエあたりが巻き込まれたらしい。
また、アメリカのボビー・ジュリックがメカトラブルでリタイヤ。
とかなんとか書いてるうちに、それぞれ単独で逃げていた3人が合流。集団との差は2分40秒という状態になった。
が、こんなことを延々とやっていると、午前3時とか4時とかになってしまうので、今日のところはこのヘンで。簡単な経緯とリザルトは明日にでもまとめます。
で、その後の展開。逃げていた3人に、スイスのFabian Cancellaraが加わり逃げの集団は4人に。が、タイム差は徐々に縮まり、残り9周回といったあたりで集団に吸収された(余談だけれど、ここまで逃げてた4人はこの後全員リタイヤ。お疲れ様でした〜)。あとはもうさながらアタック合戦の様相に。
大きな動きがあったのは、最後の周回。最初に動いたのはペーター・ヴァンペテヘム(ベルギー)。これにパオロ・ベッティーニ(イタリア、オスカー・カメンツィント(スイス)、ボー・アンバーガー(デンマーク)、マイケル・ボーヘルト(オランダ)、イゴール・アスタルロア(スペイン)が反応した。あっという間に集団とのタイム差が25秒に広がった。ツァベルを勝たせたいドイツ、ヒンカピーを勝たせたいアメリカが6人を追うが、なかなか差が詰まらない。
そして、残り4kmを切ったあたりでアスタルロアがアタック、これが決まってしまう。なんとしても優勝したいベッティーニが懸命に差を詰めようとするが、他の選手にぴったりとマークされ、なかなか差が詰まらない。そのうち5人に集団からルカ・パオリーニ(イタリア)、マイケル・バリー(カナダ)、アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)らが追いつく。パオリーニが懸命に引くが結局アスタルロアが逃げ切り、単独でゴールした。
2位にはスプリント勝負を制したアレハンドロ・バルベルデが入った。ををー スペインのワンツーフィニッシュだ。3位はヴァンペテヘム。優勝候補と目されていたベッティーニは4位に甘んじた。このベッティーニ、どうも最後の周回でアスタルロアに買収話をもちかけたらしい。アスタルロアは調子もよかったし、本当に勝ちたかったから断ったらしいんだけど。
私もベッティーニと予想していたので、朝起きてリザルトを見てちょっと驚いた。しかもバルベルデとのスペインワンツーフィニッシュ。ちょっと意外だった。しっかしバルベルデは強いっすねー。いやー来年以降も楽しみです。
そのアスタルロア、今月宇都宮で行なわれるジャパンカップに参戦することが決まっている。ということは、虹色のアルカンシェル(世界チャンピオンジャージ)を身につけた姿が見られるわけね。
ちなみに日本の鈴木真理選手は、残り6周の時点でリタイヤという結果に終わった。 (2003年10月13日)
順位 | 名前 | 国 | タイム |
---|---|---|---|
1 | イゴール・アスタルロア | スペイン | 6.30.19 |
2 | アレハンドロ・バルベルデ | スペイン | 0.05 |
3 | ペーター・ヴァンペテヘム | ベルギー | |
4 | パオロ・ベッティーニ | イタリア | |
5 | マイケル・ボーヘルト | オランダ | 0.06 |
6 | ボー・アンバーガー | デンマーク | |
7 | マイケル・バリー | カナダ | |
8 | ルカ・パオリーニ | イタリア | 0.12 |
9 | オスカル・フレイレ | スペイン | |
10 | ヤネク・トンバク | エストニア |
全長21kmのロングTTコース(15kmのショートTTコースもあるらしい)を2周したこのレース、スタートリストにはお馴染みの名前が並んでた。45名の参加選手を3つのグループに分け、それぞれ12時30分(もちろん現地時間)、13時30分、14時30分から1分30秒ごとにスタート。第1グループには、ドミトリ・フォフォノフ(カザフスタン/コフィディス)、ベノア・ヨアキム(ルクセンブルク/USポスタル)、第2グループにはリーヴァイ・ライフェマー(アメリカ/ラボバンク)、ダリオ・フリーゴ(イタリア/ファッサボルトロ)、ボビー・ジュリック(アメリカ/テレコム)、第3グループにはヴィクトル・ウーゴ・ペーニャ(コロンビア/USポスタル)、シルヴァン・シャバネル(フランス/ブリオシュ・ラ・ブランジェール)、イゴール・ゴンザレス・デガルデアノ(スペイン/オンセ)、マイケル・ロジャース(オーストラリア/クイックステップ)、イシドロ・ノザル(スペイン/オンセ)、デイヴィッド・ミラー(イギリス/コフィディス)、ミヒャエル・リッヒ(ドイツ/ゲロルシュタイナー)なんてなそりゃもう豪華な名前が並ぶ。
終わっちゃったレースでテキストライブもどきをやってもしゃーないので、結果から言ってしまうと、最初の計測地点からトップタイムを叩き出したデイヴィッド・ミラー(イギリス/コフィディス)が優勝、オーストラリアの期待の星、マイケル・ロジャース(オーストラリア/クイックステップ)、ツールのTTでもなかなかにいい成績を収めたウーヴェ・ペシェル(ドイツ/ゲロルシュタイナー)と続いた。以下、4位ミヒャエル・リッヒ(ドイツ/ゲロルシュタイナー)、5位イシドロ・ノザル(スペイン/オンセ)、6位ダリオ・フリーゴ(イタリア/ファッサボルトロ)、7位ヴィアチェスラフ・エキモフ(ロシア/USポスタル)、8位マルク・ワウテルス(ベルギー/ラボバンク)という結果に終わった。
イゴール・ゴンザレス・デガルデアノはリタイヤしたらしい。28.8km地点までは比較的上位にいたんだけどね。 (2003年10月10日)
順位 | 名前 | 国 | タイム |
---|---|---|---|
1 | デイヴィッド・ミラー | イギリス | 51.17.3 |
2 | マイケル・ロジャース | オーストラリア | 1.25.1 |
3 | ウーヴェ・ペシェル | ドイツ | 1.25.6 |
4 | ミヒャエル・リッヒ | ドイツ | 1.35.7 |
5 | イシドロ・ノザル | スペイン | 1.39.5 |
6 | ダリオ・フリーゴ | イタリア | 1.51.5 |
7 | ヴィアチェスラフ・エキモフ | ロシア | 1.58.4 |
8 | マルク・ワウテルス | ベルギー | 2.07.3 |
9 | ミハル・フラズディラ | チェコ | 2.13.3 |
10 | バート・レセムス | ベルギー | 2.15.8 |