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現地の天候:
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レースの展開:
この日まず触れておかなければならないのは、リバティセグロスのロベルト・エラスがスタートしなかったこと。アームストロングの強力なライバルの一人となるはずが、第16ステージ終了時点で57分も遅れていた。不調だったんだろうか? まずは気持ちを切り替え、次のレースに臨んで欲しい。
加えてローラン・ルフェーブル(ブリオシュ・ラブランジェール)、アレッサンドロ・ベルトリーニ(アレッシオ・ビアンキ)もまた未出走。
長い長い山岳ステージのこの日、アクチュアルスタート直後から積極的なアタックがあった。最初に飛び出したのはドミナヴァカンツェのシメオーニだ。まずCSCのバルトリがこれを追い、アルダーク(T-Mobile)、マルタン(R.A.G.T.)、そしてシモーニ(サエコ)の3人がバルトリに続いた。
スタート後9kmの地点にスプリントポイントがあるのだが、集団は本気で追いにはかからない。が、AG2Rのアスタルロサともう一人ラボバンクの選手がアタックしたら、集団が不安定になることを嫌ったUSポスタルの列車がつぶしにかかった。一度は吸収されたものの、アスタルロサはもう一度アタック。これはなんとか逃がしてもらえ、単独で逃げのグループを追った。
最初のスプリントポイントは、特に争うでもなくアルダーク、マルタン、シモーニの順で通過。
この頃集団後方でコフィディスのトンバックがドクターカーの治療を受けていた。何でもスピードメーターのセンサーをいじっていて、スポークに指を挟まれ負傷してしまったんだそうだ。い、いたたたたた…。結局怪我がひどくてまもなくリタイヤ。調子よさそうだったのに残念。
集団が1級の上りに差し掛かり、ハスホフト、オグレディ、カスペールらがグルペットを形成し始めている頃、グルペットのリーダーであるべき(をい(^^;)マキュアンはというと、なぜか突然集団の先頭に上がってきて、集団の前を横切ってインに入った。トイレタイムかと思ったけど、止まる様子もない。前に出たかっただけなのか、それとも画面に映りたかっただけか…。
逃げの5人とアスタルロサのタイム差は1分30秒。そしてアスタルロサから集団までが2分強。アスタルロサはちょうど真ん中で浮いてしまっている。
この日はパンクが多かった。ベッティーニ、ダビド・エチェバリア、ペロン、ナルデッロ、カザル、ザニーニとなんだか次々車輪交換の画が映る。天気はよかったんだけどね。小石でも多かったんだろうか?
最初の山岳ポイント(1級)は、シモーニ、シメオーニ、マルタン、バルトリ、アルダーク、アスタルロサ、ヴィランク、ベッティーニの順で通過。モローも集団から飛び出したが、ポイントは取れなかった。
その後、下りでモローとヴィランクが集団から飛び出し、先頭の5人を追い始めた。2人はアスタルロサに追いついた。アスタルロサとしては2人についていきたいところだが、落車の影響もあってか(映像はなかったが、この前に落車したという話で、左肩のあたりが汚れていた)ついていくことができない。
先頭は超級の上りに入っていた。シモーニがペースを上げる。バルトリがちょっと遅れ、シモーニ、シメオーニ、マルタン、アルダークの4人となった。CSCのバルトリが千切れた後、チーム総合(第16ステージ終了時点でT-Mobileが1位、3分44秒差でCSCが2位)もあってか、T-Mobileのアルダークが先頭でバリバリ引き始めた。体格のいいアルダークが上りで頑張っているのを見るとなんかそのそぐわなさ(失礼(^^;)がとても可愛い。
超級の山頂に近づくにつれ、4人とヴィランク、モローのタイム差が徐々に縮まってきた。ヴィランク、モローはバルトリを追い越し、タイム差を詰めていく。
先頭ではシモーニがペースを上げる。
背後ではヴィランクがペースを上げ、モローが千切れかかっている。
山頂まであとわずか。ヴィランクが追いついた。このマドレーヌ峠はヴィランクが95年から3年連続で制した山。ヴィランクとしてはなんとしても先頭で通過したい。シモーニはポイントが欲しいわけではないが、ここまで逃げてきた意地もある。標高2000mの山頂でのスプリント! 結局シモーニ譲らず、シモーニ、ヴィランクの順で通過した。いや、なかなか見ごたえのあるスプリントでした。J SPORTSのクイズ的にも盛り上がったしね(笑)。3位以下は、マルタン、アルダーク、モロー、シメオーニ、遅れたバルトリ、それから大集団ではベッティーニがしっかりトップ通過し、ラスムセン、ベルトランまでがポイントを稼いだ。
シメオーニが遅れ、先頭はシモーニ、ヴィランク、アルダーク、マルタン、モローの5人。遅れてたはずのモローが、ふと気づいたら先頭で下ってる。いつ抜いた? シメオーニも追いついて、6人で先を急いだ。
6人と集団のタイム差は102kmの地点で7分25秒。後方の大集団ではCSCが先頭に出てきて、USポスタルと協力してペースを上げ始めた。なぜ? 逃げている選手の中で個人総合成績が一番いいのはシモーニの15分41秒遅れ(バッソからは約12分遅れ)。これを警戒したのか、それともチーム総合でT-Mobileを抜いてトップに立つためか。ともあれちょっとずつタイム差が縮まり始めた。
さっきまで逃げの5人の中にいて、超級の上りで遅れたバルトリが集団につかまり、それどころかそのままリタイヤ。何かあったんだろうか?
6人と集団の差は4分半ほどに縮まった。6人の脅威が去ったと判断したのかなんなのか、CSCが引くのをやめた。
先頭の6人からシメオーニ脱落。続いてマルタンがカメラに向かって「バイバーイ」と手を振ってから千切れていった。残るはモロー、ヴィランク、シモーニ、アルダークの4人。
後続の集団からCSCのフォイクトがアタック。ちょっと間をおきエウスカルテルのフロレスがアタックした。フロレスはやがてフォイクトをかわし、フォイクトはやがて集団に吸収。フロレスは単独で逃げ続け、先頭から落ちてきたシメオーニを追い越した。
その頃、先頭の4人は2級の山頂を通過した。ヴィランク、モロー、シモーニ、アルダークの順で通過。先頭から遅れたマルタン、単独で逃げていたフロレスまでがポイントをゲット。
フロレスは快調に飛ばし、マルタンに追いついた。マルタンはしばらく食らいついていたが、やがて遅れ、集団に吸収された。
先頭の4人から集団までは4分半ほど。フロレスはいい勢いで逃げているが、なかなか射程圏内から逃げ出せない。
4つ目の山岳、1級の上りには最大斜度13%の箇所がある。アルダークがちょっと遅れた。モローも千切れかけるが、なんとか食らいつき、先頭は3人に。
大集団ではT-Mobileが前の方に上がって来た。そしてイワノフがペースを上げた。背後にはウルリッヒ、1人挟んでクレーデンの姿も見える。イワノフがガンガン引く。どんどん引く。集団の人数がかなり減り、それはいいんだが、ウルリッヒ、クレーデンも置いていかれている。イワノフ強し。どんどん行っちゃうんですが(^^;。一度仕切りなおし。遅れてたUSポスタルのアシストも戻ってきてしまった。
集団の背後ではヴォクラーがちょっと遅れ始めた。カルペツは集団に残っている。マンセボ(イリェスバレアレス)、カウッキョーリ(アレッシオ)、サントス・ゴンザレス(フォナック)も遅れ気味。
1級の山頂は、ヴィランク、モロー、シモーニ、ちょっと遅れたアルダークの順で通過。後方の集団はというと、ベッティーニはすでに遅れていたため、ラボバンクのラスムセンが取りにいった。あとはルビエラ、アゼベド、ランディスのUSポスタル3人衆がポイントを取った。ちなみにフロレスは山岳ポイントの手前で集団に吸収された。
1級の山岳を下ると、最後の山岳の手前にスプリントポイントがある。逃げの3人はスプリントポイントには興味なし。特に争わずにシモーニ、ヴィランク、モローの順で通過。この頃には3人と集団の差は2分弱にまで縮まっていた。
スプリントポイントを過ぎたあたりで集団からフェルブルッヘ(ロット・ドモ)、それからちょっと時間を置いて先ほど一度アタックしたフロレス(エウスカルテル)が再度アタック。
そして、180km過ぎにサストレとバッソが集団からアタック。USポスタルが後を追う。ウルリッヒもすぐ背後につけた。このどさくさでフェルブルッヘ、フロレスは吸収。USポスタルがペースを上げ、集団がバラけて来た。ヴォクラーが遅れ、メルカド(クイックステップ)、グエリーニが集団から遅れた。
サストレ、バッソは一度集団に吸収。しかし、サストレがもう一度アタック。今度はだいぶ距離が開いた。サストレは単独で先頭の3人に追いついた。そのままの勢いで3人をパス。ヴィランクのみが食らいついてきた。
モロー、シモーニは吸収。ヴィランクも苦しそう。
ヴィランクが千切れた。そしてサストレだけが残った。
ヴィランクは集団に吸収。
サストレはいいペースで逃げ続ける。集団のペースが上がり、パラパラと千切れる選手が。USポスタルは、いつも最後まで残ってランスのアシストをしているアゼベドが遅れ始めた。総合狙う選手にとってこれはチャンスと思いきや、しっかりランディスが残っている。
いいペースで上っていたサストレが苦しそうになってきた。背後に集団が見える。
そして山頂まであと数キロという地点でサストレに追いついた。集団に残っているのはランディス、アームストロング、バッソ、ウルリッヒ、クレーデン、ライプハイマー。サストレも食らいついている。
ライプハイマーが遅れた。一度遅れかけたクレーデン、サストレが戻ってきた。ランディスがスーパーランディス君に変身して猛烈な勢いで引いている。バッソがキツそうに見えるが、ウルリッヒ、クレーデンは動かない。
山頂手前でサストレが千切れた。残っているのはUSポスタル2人、T-Mobile2人、バッソの5人。
最後の山岳(1級)はアームストロング、ランディス、ウルリッヒ、バッソ、クレーデン、ちょっと遅れたサストレ、アゼベド、イワノフの順で通過。
映像が山頂をパラパラと過ぎる選手達を映している間に先頭で動きがあった。ランディスアタック!
先頭はどうなってるんだーっ!なんか一人で騒いでるってのに、バイクカメラは悠長に後ろから追い上げる。カルペツ→バッソ、クレーデン→アームストロング?
単独で逃げるランディスを追っているのはウルリッヒ。背後とはちょっと間があいていた!
ランディスとウルリッヒにアームストロングが追いついた。バッソが遅れてるんだから逃げちゃえばいいのに、なんか言葉を交わして「なんだよ」みたいなしぐさをしている。そうこうしているうちにクレーデン、バッソが追いついてしまった。もったいない。
残り2km。クレーデンがアタック。ランディスを先頭に後を追う。
残り300m。クレーデン先頭でコーナーを立ち上がった。後続にはちょっと差がついている。このまま逃げ切り濃厚か!? と思ったら、背後からアームストロングがアタック! 一瞬油断したクレーデンをゴール手前25mで抜き去ってステージ3連勝を果たしてしまった。思わず呆然。
ホントかどうかは神のみぞ知るだけども、ウルリッヒがゴール手前で「クレーデンを勝たせてくれ」とアームストロングに持ちかけ、これに腹を立てたアームストロングがムキになってスプリント。クレーデンを抜き差ってステージ優勝を果たしたという噂があるらしい。どうなんだろね。ま、どのみちクレーデンの足は素晴らしかったけど、それにも増してランスが切れてたってことだよね。
そんなこんなでランス・アームストロングはボーナスポイントも得て、2位以下に対してさらにリードを広げた。
で、気になる新人賞争い。現在マイヨブランを着ているヴォクラーはトップから4分48秒遅れでゴールしているのに対し、2位のカルペツは2分遅れ、3位のカザルは2分20秒遅れでゴールしている。ヴォクラーはかろうじてマイヨブランを守ったものの、45秒差でカルペツ、1分56秒差でカザルがつけ、だいぶ差を詰められた。第19ステージの個人TTが正念場だ。
●ステージ順位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●個人総合 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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