ツールドフランス ジャージ&ルール解説

■各賞説明■

 1903年に始まったツールドフランスだが、当初はリーダージャージが存在しなかった。誰がリーダーなのかがわかりづらいという意見があり、一目でわかるようにと1919年に導入されたのがマイヨジョーヌ(個人総合リーダージャージ)だ。最初はマイヨジョーヌだけだったのが、1953年にマイヨヴェール(ポイント賞リーダージャージ)、1933年にマイヨブラン・アポワルージュ(山岳賞リーダージャージ)、1975年にマイヨブラン(新人賞リーダージャージ)が加わり、現在の4勝ジャージの形となった。
 ジャージには優先順位があり、1人の選手が複数のジャージを所有している場合には、マイヨジョーヌ→マイヨヴェール→マイヨブラン・アポワルージュ→マイヨブランの優先順位に従って上位の物を着用する。その場合、残りのジャージは2位以下の選手が着用。

マイヨジョーヌ spacer 個人総合リーダージャージ:マイヨジョーヌ
spacer 個人の各ステージの所要時間を合計し、ボーナスタイム(後述…する予定)やペナルティタイム(これまた後述する予定)を加減したものが個人総合成績。この時間がもっとも少ない選手に与えられるのが個人総合リーダージャージ「マイヨジョーヌ」だ。
フランス語で「マイヨ」は「ジャージ」、「ジョーヌ」は「黄色」の意。
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マイヨヴェール spacer ポイント賞リーダージャージ:マイヨヴェール
spacer 各ステージのゴール順位に従って与えられるゴールポイント(後述…する予定)と、各ステージのコース途中に設定された中間スプリントポイントの通過順位によって与えられるポイントを積算し、その合計がもっとも多い選手に与えられるジャージ。
中間スプリントポイントは第1〜第9ステージは3ヶ所、第10以降は2ヶ所ずつ設定され(TTを除く)、通過順位によって1位6ポイント、2位4ポイント、1位2ポイントが与えられる。
フランス語で「ヴェール」は「緑色」の意。
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マイヨブラン・アポワルージュ spacer 山岳賞リーダージャージ:マイヨブラン・アポワルージュ
spacer 各ステージに設定された山岳ポイントの通過順位によって与えられるポイントを積算し、その合計がもっとも多い選手に与えられるジャージだ。山岳ポイントは峠の頂上に設定されていて、斜度や距離など、上りの難易度によってポイントが異なる(後述予定)。
今年から加わったのが、ステージ最後の山岳がカテゴリー2級、1級、超級の場合に獲得ポイントが倍になるというルール。途中のポイントをちまちま拾っていく100円貯金形式では守りきるのは難しくなった。
フランス語で「ブラン」は「白」、「ルージュ」は「赤」で、「白地に赤水玉ジャージ」という意味。長いので、「マイヨ・アポワルージュ」「マイヨアポア」と省略されることが多い。
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マイヨブラン spacer 新人賞リーダージャージ:マイヨブラン
spacer 1979年1月1日以降に生まれた選手の中で、もっとも個人総合成績がいい者に与えられるジャージだ。
前述したように「ブラン」は「白」の意味。
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敢闘青ゼッケン spacer 敢闘賞
spacer タイムトライアル以外の各ステージで、もっとも活躍した選手に与えられる賞。大会関係者やジャーナリストの投票によって決定され、敢闘賞に選ばれた選手は、次のステージ、通常の白地に黒文字のゼッケンの代わりに、青地に白抜き文字のゼッケンをつけて走る。去年までは「赤ゼッケン」として知られていたが、スポンサーが変わり青になった。また、去年まではポイントの累積で争われたが、今年はその日限りの賞となった。
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spacer spacer チーム総合成績
spacer 各ステージ終了後に各チーム上位3選手の所要時間を合計。これを毎ステージ加算したものがチーム総合成績となり、もっとも少ないチームが次のステージのスタート前に表彰される。ジャージはなし。

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