8th TOUR OF JAPAN速報

第1ステージ 大阪

 5月23日(日)ツアー・オブ・ジャパン第1戦の大阪ステージが行なわれた。一昨年までとは異なり、今年は堺市の新日鉄内特別周回コースで開催。1周4.4km×22周の96.8kmで争われた。

 この日は序盤から8人の逃げが決まった。逃げの集団にいたのはシマノの鈴木真理、NIPPOのグエリーニ、BSの田代ら。その後2名が加わって10人での逃げとなる。が、残り2周で後続が先頭に追いつき、ラストは集団でのスプリント勝負となった。これを制したのはNIPPOのヴィズィアック。今年エリートに昇格したばかりの若い選手だ。
 中間スプリントポイントの得点の合計で争うスプリント賞はシマノの山本雅道がリーダージャージを手にした。

 ジロと重なってなかったらもうちょっと細かくなんとかするんだけどなぁと思いつつ、とりあえず関連リンクでお茶を濁す私(^^;。詳細は「Race News」ページで写真付きの速報が見られる8th TOUR OF JAPAN OFFICIAL WEB SITE、TOJ広報チームの今中大介さん、飯島美和さん、山口和幸さんの取材記事、レポートなどが読めるTOJ NEWS-第8回ツアー・オブ・ジャパン広報チーム、ミヤタスバル広報の絹代さん作成のTOJページTOJ indexなんてなところをご覧くださいませ。

第2ステージ 奈良

 5月24日(月)、ツアー・オブ・ジャパン第2戦奈良ステージが山添村布目ダム周回コースを舞台に行なわれた。集団がスタートしたのは東大寺大仏殿中門前。ただし、ここから布目ダム周回コースまではパレード走行区間。実際のレースは周回コースに入ってからということになる。パレード区間25km+1周10.1km×12周の全146.2kmのステージだ。

 周回コースに入ると、レースは活性化した。多数の逃げが見られたが、いずれも決定的なものにはならなかった。
 中盤過ぎ、何人かのアタックに乗じて20〜30人の先頭集団が形成された。さらにそこから13人が逃げを打ち、これがトップグループとなる。ここには昨日ステージ優勝したNIPPOのヴィズィアック、スプリント賞の山本雅道(シマノ)の姿もある。
 残り2周でNIPPOの広瀬がアタック。これに追いついた愛三の別府、ブリヂストンアンカーの福島兄の3人が後続に30秒の差をつけて逃げ続けた。そしてラストは3人でのスプリント勝負となり、これを愛三の別府が制した。

 個人総合はステージ優勝の別府がトップに。ポイントも別府。山岳は鈴木真理(シマノ)、スプリントは昨日に続きシマノの山本雅道という結果になった。

第3ステージ 修善寺

 5月26日(水)、ツアー・オブ・ジャパン第3戦修善寺ステージが行なわれた。
 コースは日本サイクルスポーツセンターの5キロコースと3キロコースを使う特設サーキット(全日本選手権で使われてたのと同じコース)。合計8キロを15周回して争われた。

 レースは序盤から動いた。ジャイアントのヤクオーニ、シマノ阿部、ブリヂストン渋谷、愛三新保、エチェオンドのモリーナ(ミゲル? 公式サイトのリザルトとメンバー一覧の表記が違うんですが)、キナン柿沼の6人が逃げを打った。一時は2分半ほどにリードを伸ばしたものの、集団のペースが上がり、タイム差が徐々に縮まってきた。そして逃げのグループは残り5周ほどのところで吸収されたが、先頭集団は活性化。シマノ、ブリヂストンあたりが積極的に攻めたが、しょっぱなから目立っていたチーム、エチェオンドの外国人選手達が集団を引っぱり、ラストはエチェオンドのロバート・ロザノが、2位以下に数メートルの差をつけて勝利した。このロザノ選手、去年まで(と聞いた)ケルメに所属していてこのクラスのレースで幾度も勝利を重ねてきた選手なんだそうだ。強いはずだ。
 日本人選手ではシマノの鈴木真理が3位に食い込んだ。また、リーダージャージを着た愛三の別府が5位で入って総合トップを守った。

 というわけで個人総合は別府(愛三)、ポイント賞も別府(愛三)、山岳賞は鈴木真理(シマノ)、スプリント賞は山本(シマノ)という結果になった。

第4ステージ 茂木

 第4戦茂木ステージは、ツインリンクもてぎのオーバルとロードコースとを複雑に組み合わせた(うねうねしてて説明もできない。場所によっては1つの場所から1周のうちに3回や4回は集団が走行するのを眺めることができるぐらい入り組んでる)12.38km×12周の148.56kmで争われた。

 天候は曇り。気温は公式サイトによるならば23.6度。風があって、黙って座ってれば涼しかったのかもしれないけど、アスファルトからの照り返しもあり、歩き回ると汗ばむほどの陽気だった。

 レースは9時半スタート。序盤から積極的な動きがあった。いくつかの逃げがあったが、最終的に決まったのはの61番アーロン・ケンプス(オーストラリアナショナルチーム)、23番グレンアラン・チャドウィック(ジャイアント)、113番の水谷壮宏(ブリヂストンアンカー)、11番アンドリュー・ランデル(ジェットフエルコーヒー)、165番ルイスペナミゲルだかモリーナだかいう選手(エチェオンド 公式サイトの各チームのメンバー一覧とステージリザルトの表記が異なっていてどちらか不明)の5人の逃げだった。また、5人を追って集団から24番エドムンズジョン・ホランズ(ジャイアント)、31番ブルーノ・ビュエティガー(チームマカンディナ)、103番ステファノ・グエリーニ(NIPPO)の3人がアタック。一時は大集団とのタイム差を1分ほどに広げたが、残り4〜5周回といったところだったか、NIPPOのグエリーニが足がつったか何かで遅れ、さかんにストレッチをしていたが、やがて集団に吸収。残りの2人も長くはもたなかった。
 先頭の5人はというと、総合成績が一番いいのがトップから8分24秒遅れのチャドウィックということもあり、リーダージャージを擁する愛三が引く集団は必死になって追わず、順調にリードを伸ばした。が、残りの距離が短くなるにつれ、ステージ優勝を狙うシマノ、ミヤタスバル、NIPPOあたりが集団のペースを上げ始めた。そして残り20kmぐらいの地点で、逃げの5人の中からアンドリュー・ランデル(元カナダチャンピオンらしい))がアタック。残された4人は牽制しあい、お見合い状態。4人は残り5〜6kmぐらいで一人、また一人と集団に吸収された。そしてレースは、ランデル対大集団という様相を呈してきた。ランデルの逃げは最終周回まで続いた。が、ペースの上がった集団に1人で勝てるわけもなく…。あえなく集団に吸収された。
 ラストは集団によるゴールスプリントに。そしてゴールスプリントを制したのはVCフランクフルトブリューゲルマンのアンドレ・シュルツであった。2位は第1ステージで区間優勝を果たしたNIPPOのヴィジアック、3位は3人の逃げのグループにいたジャイアントのホランズ(足を使ったはずなのに。たいしたもんだ)という結果になった。日本人の最高位はミヤタスバルの三船雅彦の8位。

 大集団は同タイムでのゴールとなったため、個人総合トップは愛三の別府で変わらず。2位福島晋一(BS 2秒遅れ)、3位ロザーノ(エチェオンド 16秒遅れ)も変わらなかった。
 山岳賞は鈴木真理(シマノ)、ポイント賞はヴィジアック(NIPPO)、そしてスプリント賞は今日3つのスプリントポイントをすべてトップ通過したアーロン・ケンプス(オーストラリアナショナルチーム)がトップに立った。
 明日は厄介な上りがある宇都宮ステージ。明後日の東京ステージはほぼ平坦なので、明日の結果如何がそのまま最終的な個人総合成績に結びついてくるだろう。別府はリーダージャージを守れるのか? 今日目立った動きを見せなかったシマノはどう動いてくるのか? そして総合2位の福島兄と兄のためならえんやこらの福島弟の動きは? 目が離せません。

第5ステージ 宇都宮

 5月29日(土)宇都宮は宇都宮市森林公園にてツアー・オブ・ジャパン第5戦宇都宮ステージが行なわれた。1周10.3km×15周の154.5kmで、スタート/フィニッシュ地点から1kmほどのところに1kmで100m上る急な坂がある。ここでレースが動くこととなるだろう。

 この日の予報は曇り。でも結構日差しがあったよ。山頂に近い方は木陰でおとなしくしてれば涼しかったけど、歩くと結構汗ばんだ。

 レースは10時スタート。この日も序盤から動きがあり、最初の周回で20人ほどの逃げが決まった。この逃げの集団には福島晋一(BS)、鈴木真理(シマノ)、ロザノ(エチェオンド)ら有力選手もいた。周回を重ねるうちに10人以上が脱落、また集団から追いつく選手もあり、4周目でビュエティガー(マカンディナ)、狩野(シマノ)、アイトールガルドス(NIPPO)、福島晋一(BS)、セバスティアン(エチェオンド)、ロバート・ロザノ(エチェオンド)の6人に固まった。総合2位の福島の動きに、後続の集団は個人総合首位の別府を擁する愛三がペースを上げる。が、3〜4分のタイム差はなかなか縮まらず、集団から千切れる選手も多くなって来た。
 先頭の6人は協力して逃げ続けたが、徐々にタイム差が詰まり始め、残り3周回ほどのところで一度集団に吸収された。集団の先頭はブリヂストンアンカー、シマノ、マカンディナら。が、上りでバラけ、残り2周の周回で田代、福島晋一(ブリヂストンアンカー)、鈴木真理(シマノ)、ホイレ(マカンディナ)、ロバート・ロザノ(エチェオンド)の5人の先頭グループが形成された。リーダージャージの別府はここで脱落。2番手集団にもついていかれない。ラスト1〜2km(?)で先頭グループから田代が脱落、4人でのゴールスプリントとなった。これを制したのは修善寺ステージで勝利を収めたロバート・ロザノ。そして、鈴木真理に続き3位で入った福島晋一にリーダージャージが移った。
 ポイント賞は区間優勝のロバート・ロザノ、山岳賞はこのステージで山岳ポイントをすべてトップ通過したアイトールガルドス(NIPPO)、スプリント賞はアーロン・ケンプス(オーストラリア)という結果になっている。

 そしてラストの東京ステージ。リーダージャージは誰の手に? 福島晋一は日本人初の総合優勝を飾れるのか。明日も楽しみです。

第6ステージ 東京

 快晴の日曜日(天気予報の、嘘つき(T^T))、ツアー・オブ・ジャパン第6戦東京ステージが行なわれた。日比谷シティをスタートし、一路大井埠頭へ。そして大井埠頭の周回コース(1周9.4km)を14周する全長149.1kmのステージだ。

 レース序盤に決まった15人の逃げは、個人総合を脅かす選手が含まれていなかったため、集団の先頭をコントロールするブリヂストンアンカーはこれを容認。逃げの集団は着実にリードを広げ、その差は一時7分近くにまで広がった。
 残り5周、先頭集団から5人が逃げを決めた。そしてここからNIPPOのグエリーニがアタック。しばらく単独で逃げるが、後ろから追いついて8名になった先頭集団に吸収された。その後、後続も追いついて13名の集団になった。
 他方の大集団からも盛んにアタックが試みられたが、ブリヂストンアンカーの完璧なコントロールに押さえ込まれていずれも決定的なものにはならなかった。
 ラストの周回に入る手前だろうか。先ほど単独での逃げを決めたグエリーニが再度アタック。逃げの集団も懸命に追うが、この差がなかなか詰まらない。そして、そのまま逃げ切って、グエリーニステージ優勝。一度逃げをつぶされてから再度アタックを決めての逃げ切り勝利。たいした足だ。
 そして、トップから3分45秒遅れて集団がゴール。福島晋一もこの集団でゴールし、そのまま個人総合首位の座を守ってTOJ史上初の日本人総合優勝を飾った。

 最終的なリザルトは個人総合福島晋一(ブリヂストンアンカー)、ポイント賞ロバート・ロザノ、山岳賞アイトールガルドス(NIPPO)、スプリント賞アーロン・ケンプス(オーストラリア)となった。

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