コースプロフィール:
ブエルタ・ア・エスパーニャ第4ステージは、ソリア〜サラゴサの167.5km。標高1010mの地点をスタートし、途中74.6km地点に3級の山岳ポイントが設定されているが、それ以外はステージ全体を通しておおむね下り基調のステージだ。山岳ポイントの後はゴールまで緩やかな下り。コース的にはスプリンター向けだが、ゴール手前700mのストレートは微妙に上っている。しかも強い向かい風。早めのアタックはつぶされる可能性が大。
スプリントポイントは21km地点、103km地点、130.4km地点の3ヶ所。
現地の天候:
ステージ全体を通して曇り時々晴れ。スタート地点は24度、ゴール地点は29度という予想だったけど、スタート地点はそれより3〜4度低かったみたい。風が強く、ラスト30kmほどは向かい風になりそう。
レースの展開:
上に書いたようにこの日はとにかく風が強かった。しかもほとんど向かい風。これがレースに大きな影響を与えることとなった。
この日、13km地点でリラックス・ボディソルのサビエル・フロレンシオ(「風呂連塩」って(^^;)が最初の逃げを打った。しかし、この逃げは決まらず、21km地点にある最初のスプリントポイントにはひとつの集団のまま到着。前日ゴール手前でのパンクで遅れ、ゴールポイントを稼いだオグレディにポイント賞ジャージを持って行かれたエリック・ツァベル(T-Mobile)が積極的に獲りに行った。以下、マルコ・ヴェーロ(ファッサ)、リーダージャージを着たヨアキム(USポスタル)がポイントおよびボーナスタイムをゲットした。
29km地点で、ミケル・アスタルロサ(AG2R)とホセミゲル・エリアス(リラックス・ボディソル)がアタック。これを25秒差でダビド・フェルナンデス(パテルニナ)とアイトール・シリョーニス(エウスカルテル)が追った。が、この逃げも決まらなかった。
53km地点で落車が発生! 落車したのはクイックステップのペドロ・オリリョ、ブラム・タンキンク、サエコのアレッサンドロ・スペツィアレッティ、フォナックのタイラー・ハミルトンら。スペツィアレッティは落車した際に頭を打って、ヘルメットが割れてしまったそう。すぐにレースに復帰したからよかったけど、もしヘルメットをかぶっていなかったらと思うとぞっとする。
70kmを過ぎたあたりで、先ほどもアタックしたサビエル・フロレンシオ(リラックス)、ダビド・フェルナンデス(パテルニナ)、それからイニャキ・イサキ(エウスカルテル)、ジュリアン・レドゥン(AG2R)の4人が逃げを決めた。
4人は3級の山岳ポイントがついているPuerto de las Lanzas Agudasの上りで集団に対して2分20秒の差をつけた。山岳ポイントはフェルナンデス、レドゥン、フロレンシオ、イサキの順で通過した。ちなみにこの4人の中で、第3ステージ終了時点での総合成績が一番上なのはフロレンシオの59位。トップから2分3秒遅れなので、この時点ですでにバーチャルリーダーとなっている。
2つ目のスプリントポイントは、イサキ、フェルナンデス、レドゥンの順で通過した。この時点でのタイム差は3分強。つかず離れずという感じだ。
108km地点でで落車発生。道幅が狭くなっている箇所での落車で、エラディオ・ヒメネス(ケルメ)、ファビアン・イェーカー(サニエルデュバル)らが巻き込まれたが、すぐにレースに復帰した。強風もあってか、このあたりで他にもいくつか落車が発生した模様。
3つ目のスプリントポイントはフロレンシオ、レドゥン、フェルナンデスの順で通過。タイム差は1分にまで詰まってきた。吸収されるのは時間の問題だろう。
残り34kmの地点で集団とのタイム差は23秒。みすみす吸収されるのを嫌ってレドゥンとフェルナンデスが最後の抵抗を見せるも結局4人とも吸収。集団は再びひとつになった。
が、道幅が狭い上に風が強いため、集団が中切れを起こしてしまった。カウッキョーリ(アレッシオ・ビアンキ)、トンコフ(ヴィーニ)、デニス・メンショフ(イリェスバレアレス)ら約20人が取り残された。イリェスバレアレスはメンショフ以外にも数人がこの集団にいて、先頭集団に追いつくために必死にペースを上げている。イリェスバレアレスの尽力もあり、2番手集団は先頭集団に追いついた。
と思ったら集団(先頭集団?)の後ろでクネゴが落車。アシストが下がってきて懸命に集団まで引っぱり上げた。
しばしのまったりモードの後、集団からミケル・アスタルロサ(AG2R)とアントニオ・コロム(イリェスバレアレス)の2名がアタック。アスタルロサはさっきもアタックしてたよね。集団からダビド・エレロ(パテルニナ)とバート・ロエセムス(リラックス)が合流して先頭は4名となり、集団に対して10秒程度の差をつけた。後続の先頭はT-Mobile、ファッサ、それからラボバンク、コフィディスも上がってきた。一度は20秒ほどに広がったタイム差も徐々に詰まり、この4人は結局吸収。続いてカフェバケのリカルド・セラーノがアタックするも、残り5kmで吸収されてしまった。
集団の先頭はファッサボルトロ。この日もファッサトレイン大活躍か? ってことは勝つのはやっぱりヤツなのか?
そしてラスト700mのストレートに。ファッサのアシスト2人がペタッキを引っぱる。ツァベルがすぐその背後につけ、フルラン(アレッシオ・ビアンキ)が続く。
残り250mでペタッキが先頭に出た。ツァベルが追い抜きにかかり、フレイレも迫る。が、ペタッキ、そこから加速。3人横並びでゴールになだれ込む。そして両手を高々と挙げたのはペタッキだ。ツァベル2位、フレイレ3位、オグレディ4位というリザルトは、第2ステージとまったく同じだ。
総合上位には変動なし。各賞ジャージについては、最初のスプリントポイントを積極的に獲りに行き、2位でゴールしたエリック・ツァベルがポイント賞ジャージを奪還。
ところで初めて気がついたんだけど、今年のポイント賞ジャージはこんなのだったのね。なんだか見慣れないからちょっと不思議。ちなみに去年まではこんなのでした。色目を同じにするとかそういうのは考えないのね。
●ステージ順位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●個人総合 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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