第7、第8ステージとその日のうちにまとめそびれ、すっかり落ちこぼれてるうちに、とうとうやってきてしまいました。最後の山場、第9ステージが。
第9ステージは、Menara TelekomからGenting Highlandsまでの131.6km。100km過ぎまでは細かなアップダウン程度だが、ラスト25kmに標高差にして1500m以上の上りが待ち構える過酷なステージだ。山頂まで上ったら、ちょっと下ってゴールというコース設定になっている。また、途中17.4km、48.5km、82.4km地点にスプリントポイントが設定されている。
現地の気温は、平地では31〜34度、山頂では29度、湿度65〜85%となっている。山頂でこそ30度を切ってるけど、やっぱり相変わらず暑いよね。
ライブ映像が届いた時、すでに先頭は上りに差し掛かっていた。まずお伝えしておかなければならないのは、今日のステージの平坦部分で起こった落車で狩野選手がリタイヤしたということ。アジア人の総合3位にまで順位を上げていただけにとても残念(;_;)。
同じ落車でかどうかはわからないけど、ポイント賞ジャージを着たゴードン・フレイザーも落車で負傷。ドクターカーにつかまって、肘を治療してもらってる映像が流れてた。肩のあたりもジャージが破けてた。
すでに残り20kmぐらいの地点。先頭は、デナルディのミハエル・ゴッピが単独で逃げている。そこから1分30秒差でアジア人総合2位のトントン・スサント(ウィズミラク)がこれまた単独で。そして、先頭のゴッピから2分16秒遅れで集団という展開になっていた。
上り坂といっても前半は勾配がちょっと緩め。スサントあたりはアウターギアで上っていた。
前半のスプリントポイントの通過順位を見てみると、第1、第2スプリントポイントはゴードン・フレイザー、グレム・ブラウンあたりの名前が上位に来ているが、第3スプリントポイントではブライス・ジョーンズ(ヘルスネット)、コルティノヴィス(ランプレ)、イアン・マクロード(南アフリカ)といった名前が並んでいる。ってことは、この時点では何人かの逃げがあったということか。
ゴッピ、スサントの後ろの集団にいるのは60人ほどの選手。千切れた選手達の集団がいくつかできているものと思われる。この集団の中に、第8ステージ終了時点での総合2位、エクトル・グエラ(リラックス・ボディソル)の姿はないらしい。純粋に遅れたのかトラブルなのか…。
中国のXueli Jiang、フォルマッジのラベルデらが断続的にアタックするが、決定的な差をつけることができず。
ゴッピは割合いいペース。ゴッピとトントン、ゴッピと集団のタイム差がちょっとずつ開いている。
集団のペースが上がり、一列棒状に。ショコラード・ジャックの選手が2分1秒差の総合9位に位置しているブリューランツのためにスピードを上げている。このせいで集団から千切れる選手が相次ぎ、集団の人数がかなり減ってきている。集団にはブリューランツ(ショコラード・ジャック)、コックス(バルロワールド)、ペレス、フレディ・ゴンザレスといった総合を狙う選手達に加え、ベッリ(ランプレ)、ミズバニ(イラン)の姿も見える。
先頭のゴッピは斜度がかなりきつくなってきたらしくちょっと苦しそう。
ショコラード・ジャックのヴァンデワールあたりが猛烈な勢いで引きまくっていたため、集団の人数が10人ぐらいに減ってしまった。ヴァンデワールは退き、先頭はブリューランツ。ペレスがちょっとキツそうな表情。
ペレスが千切れかけて戻ってきたのを見て取ってか、コックスが加速。フレディ・ゴンザレス、山岳賞ジャージを着たマリンあたりはついていったが、ペレスは失速。アシストのメサを引きつれ集団の後を追っていた。
この時点で集団に残っていたのは、コックス、ブリューランツ、フレディ・ゴンザレス、マリン(セッレイタリア)、ミズバニ、それからバルロワールドのアシストが2人ほど。
ブリューランツがペースを上げ、フレディ・ゴンザレス、ミズバニあたりが千切れそうに見えた。なんとか追いつくも、フレディ・ゴンザレスは決して調子よくなさそうに見えた。でもこれってフェイク? それとも本気?
そして逃げていたゴッピを吸収。映像になかったけど、スサントもこの前に吸収されたらしい。
と思ったら、山岳賞マリンがアタック。コックスがこれに反応。フレディ・ゴンザレスもしっかりついていった。やがてコックスは千切れるも、フレディ・ゴンザレスは涼しい顔して上ってる。なんだ、やっぱりフェイクなんぢゃん(^^;。
先頭の2人と後ろのコックスの差がちょっとついた。
マリンとフレディ・ゴンザレス、ちょっと離れてブリューランツとコックス、またまた離れてバルロワールドのデイヴィッド・ジョージとティアン・カネメイヤー(合ってるか?)って感じの展開。先頭の2人はとても快調なペースで逃げ続けている。
実は、バルロワールドとセッレイタリア、個人総合もさることながら、チーム総合の順位でも争っている。こちらはバルロワールドが1位でセッレイタリアが1分38秒遅れの2位。ということで、先頭の2人と後ろの2人との差はかなりついていたけれど、先頭の2人は速度を緩めることなく、協力してきっちり踏んでいた。
ゴール手前、フレディ・ゴンザレスがマリンを叩いて合図する。そして、2人で手をつなぎ、両手を高々と上げてゴール! ほぼ同時だったが、マリンの方がわずかに先行していた。
そこから30秒ほど遅れてブリューランツとコックスが入ってきた。最後まで集団に残っていたミズバニは9位でゴール。
そして、今日はこれまで映像に映ることがなかった田代選手がトップから5分55秒遅れで入ってきた。たいしたもんだ。
ツール・ド・ランカウイ最後の山場、第9ステージを終えての各賞ジャージは、ポイント賞ゴードン・フレイザー、山岳賞ルベル・マリン、アジアンベストライダー賞はガーダー・ミズバニ、そして個人総合はフレディ・ゴンザレスとなった。山岳賞のマリン、これまでのようにペレスの代わりの2位での表彰ではなく、正真正銘本人がトップに立った。また、今日の結果を受けて、田代がアジア総合の4位に上がってきた。
んでもって気がかりだったチーム総合。バルロワールドの首位は変わらず、セッレイタリアは1分3秒遅れの2位という結果に終わった。
●ステージ順位 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●個人総合 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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