ツール・ド・ランカウイ 第2ステージ

 いんや、面白いレースだった。やってくれますなぁブリヂストン・アンカーさん。

 第2ステージはKangar〜Kepala Batasの171.6km。ほぼまっ平ら。明日の山岳ステージを前にスプリンターが狙いに行くステージとなりそう。スプリントポイントが3つあって、2つ目と3つ目の間に4級(多分)の山岳ポイントがある。
 本日の天候は晴れ。気温31度、湿度56%と表示されてた。昨日より多少は気温が低いらしい。

 スタート前の映像で面白かったのがホセバ・ベロキ(リバティセグロス)。手にしたドライバーで自分の太ももあたりをきゅきゅっと締めなおす振りをして見せた。明るいぞ。

 この日も積極的に動いたのはブリヂストン・アンカーの選手だった。映像にはなかったけど、アクチュアルスタート直後にアタックしたのはまたも福島康司だったそうな。魅せますなぁ。で、康司吸収の際のカウンターで飛び出したのが、昨日日本人最高位の11位でゴールした宮澤崇史(ブリヂストン・アンカー)とアリ・アーマッド(プロトン)の2人。
 集団をコントロールするチェラミケパナリアはこの逃げを容認。2人は協力して逃げ続け、後続集団との差は最大10分にまで開いた(逃げてた宮澤選手、カメラに向かって「10分まで(リードを許してもらえる)」と言っていた。読みは正しかったね)。宮澤は3つのスプリントポイントをすべてトップ通過し、ボーナスタイム9秒を獲得した。

 が、2人の逃げもここまで。2人が集団に吸収される寸前に、集団からイランのホセインがカウンターアタック。このまま単独で逃げるのか?と思ったら、今度は集団からアジアンリーダージャージを着た福島康司と兄の福島晋一が。軽々パスされたホセインは懸命に追いつき、先頭は3人に。
 しかし、なにせ康司は個人総合3位。残りの距離も短くなってきたこの時点での逃げを許すわけにはいかない。ということで、最初はハンドルの上を持ってサイクリングモードだったチェラミケトレイン、宮澤、アリを追い上げるのにブラケットを握ったかと思ったら、今度はハンドル下部を握ってマジ追いしてます。結局この逃げは吸収。またひとつの集団に戻った。

 と思ったら今度は福島康司が単独アタック。この人は何者なんだろう? これだけ日々積極的なアタックを見せられたら、そりゃ人気だって高くなるでしょう。日本のジャッキー・デュランと呼んであげたい。
 残り15km。集団の速度はさほど上がっていない。よく見たらさっきまでオレンジ一色だった集団先頭からチェラミケトレインが消えている。グレーム・ブラウンがマシントラブルか何かで遅れたようで、チェラミケの選手が下がったがゆえの速度低下だったらしい。
 残り10km。そんなこんなの集団の先頭はドイツのヴィーゼンホフ。しばらく単独で逃げていた福島康司はここで吸収。この際、ヴィーゼンホフの選手が肘でうりゃうりゃやって、それに対して康司選手が声を上げて、ちょっと小競り合いになってた。なんでだ?

 残り3kmを切ったあたりで集団からリバティセグロスのデコルトがアタック。しばらく単独で逃げるも、さすがに逃がしちゃくれないか。

 集団先頭はいろいろなチームの選手が入り混じり、混戦状態。福島晋一が水谷を引き上げ、前目に上がってきた。
 残り1km。ラストはディビアーゼ(コロンビア・セッレイタリア)とグレーム・ブラウン(チェラミケパナリア)の争いか。ポイント賞ジャージを着た(リーダーはブラウンなんだけども、ブラウンは個人総合リーダージャージを着ているため、2位のボンジョルノが着用)ボンジョルノがブラウンを引く。と思ったらなんとボンジョルノが先行のままゴール。先を譲ったように見えたブラウンは2位に入った。

 個人総合リーダーはグレーム・ブラウンのまま変わらず。2位は1秒差でボンジョルノ。チェラミケパナリアワンツーだ。3位にはスプリントポイントを稼いだ宮澤崇史が。ということでベストアジアンライダー賞も宮澤が獲得。福島康司とチーム内で入れ替わる形となった。
 ポイント賞はボンジョルノ。山岳賞はクリスチャン・ハウス(イギリス)のまま変わらず。

 それにしても日々面白い。これだからやめられないのよ、サイクルロードレース観戦は。
 明日は山岳ステージ。総合優勝を狙う選手達はどんな動きを見せるのか。明日も目が離せません。

★ ステージ優勝
ギジェルモルーベン・ボンジョルノ(チェラミケパナリア)
★ 個人総合
グレーム・ブラウン(チェラミケパナリア)
★ ポイント賞
ギジェルモルーベン・ボンジョルノ(チェラミケパナリア)
★ 山岳賞
クリスチャン・ハウス(イギリスナショナルチーム)
★ ベストアジアンライダー
宮澤 崇史(チームブリヂストン・アンカー)
★ チーム総合
ドミナヴァカンツェ
●ステージ順位
順位名前チームタイム
1Guillermo Bongiornoチェラミケパナリア4.08.02
2Graeme Brownチェラミケパナリア+0.00
3Oleg Grishkineナビゲータースインシュアランス+0.00
4Daniele Di Biaseコロンビアセッレイタリア+0.00
5David Koppヴィーゼンホフ+0.00
6Denis Bertoliniアックアエサポーネ+0.00
7Julian Deanクレディアグリコル+0.00
8Stefan Van Dijckミスターブックメーカー+0.00
9Dean Downingイギリスナショナルチーム+0.00
10Enrico Grigoliドミナヴァカンツェ+0.00
spacer
●個人総合
順位名前チームタイム
1Graeme Brownチェラミケパナリア6.27.17
2Guillermo Bongiornoチェラミケパナリア+0.01
3宮澤 崇史ブリヂストン・アンカー+0.08
4Oleg Grishkineナビゲータースインシュアランス+0.09
5Fallanie Aliプロトン+0.11
6福島 康司ブリヂストン・アンカー+0.11
7Rene Joergensenバルロワールド+0.12
8Ryan Coxバルロワールド+0.14
9Christopher Bradfordウィズミラク+0.15
10Daniele Di Biaseコロンビアセッレイタリア+0.16

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